こんにちは、薬剤師のODAです!
汗をかくと体が痒くなってしまう人って世の中に結構いらっしゃると思うんですよね。
私も10代から20代くらいまでは、汗をかくと体が痒かったり、
ひどいときは、傷ができたりしていました。
特に頭が凄く痒くて、冬は乾燥もあって、かくと白いフケが出てきたりして、
それはもう本当に最悪でした。
頭痒いよぅ・・・
肩にフケがのるし、もう最悪・・・
さて、そんな過去の自分を、薬剤師としてそこそこ知識が増えてきたので、
何故そうだったのかを考察してみました。
そこで出た結論は、
α-リノレン酸不足です!,
この記事では、なぜ私が自分の痒みの原因がα-リノレン酸不足という
結論に至ったかの考察の根拠を書いていきたいと思います。
目次
まずはα-リノレン酸って一体何だろう?
α-リノレン酸はω-3系脂肪酸の一つ。
ω-3系脂肪酸と呼ばれるのは、
末端をω(ギリシャ文字の最後の文字)
と呼びそこから3番目に最初の
二重結合があるからです。
αリノレン酸は人の体の中で合成することができない、脂肪酸です。
そのため、食事で摂取をする必要があり、必須脂肪酸の一つです。
必須脂肪酸というのは、人が生命活動を行う上で、必要不可欠にもかかわらず、
人が体内で作り出すことができない脂肪酸のことを指します。
その必須脂肪酸と
ボクの痒みに
何の関係があるんだよぅ・・・
α-リノレン酸は必須脂肪酸の中でも、不足すると皮膚炎などが発症することが、
昔からの研究で判明している脂肪酸なのです。
その特徴は、抗炎症作用と選択的に皮膚と毛に分泌される性質にあります。
難しいかもしれませんが、炎症は免疫と関係があり、
免疫は痒みと関係があると思ってください。
そうすると、抗炎症作用を持っているα-リノレン酸が足りていなくて、
十分に皮膚や毛に分泌がされていないとしたら、
皮膚が痒くなることが、なんとなくイメージできませんか?
つまり、昔のODAはα-リノレン酸の摂取が少ない食生活を送っていた可能性があるのです。
では、人はα-リノレン酸をどのように摂取しているのでしょうか?
α-リノレン酸はどうやって摂取されているのでしょうか?
多くの人のα-リノレン酸の供給源は、サラダ油です。
正確にはキャノーラ油という菜種油に、7~8%くらい含まれており、
これが最大の供給源となっているようです。
そのため非加熱のサラダ油加工品にも少しののα-リノレン酸が含まれており、
新鮮なサラダ油で揚げられたものはもちろん、マヨネーズや、オイルドレッシング、
ポテトチップなどのスナック菓子にも含まれているようです。
普通の生活をしていると不足しなさそうだなという印象と、
健康に本当に良いのだろうか?という印象を受けられたのではないかと思います。
ここで注意をしなければならないのは、他は大豆油に同量程度含まれていますが、
その他の一般的な料理に使われる油(アマニ油・えごま油は除きます)には、
それほどα-リノレン酸は含まれていないということです。
そして、α-リノレン酸を摂取できる加工品は、
キャノーラ油か大豆油で加工されたものに限られるということです。
揚げ物は食べるけど
他は健康的な食事だったよ!
サラダはノンオイルドレッシングで、
マヨネーズもあまり食べないよ!
ちなみに昔のODAは、普通に揚げ物を食べていました。
とすると、α-リノレン酸が不足する可能性は低そうですよね。
でもあることが原因でα-リノレン酸が不足してしまっていた可能性があるのです。
揚げ物を食べてもα-リノレン酸が不足する理由とは?
揚げ物を食べているにも関わらず、α-リノレン酸が不足する理由は、
もちろん、キャノーラ油や大豆油以外の油を使っていることが考えられます。
しかし、キャノーラ油や大豆油を使っていても、α-リノレン酸が不足する可能性があるのです。
それは、α-リノレン酸は加熱されると壊れやすい構造をしているということに起因します。
α-リノレン酸は互いに電子が行き来しやすい
3つの二重結合を分子内にもっています。
これは、酸素がくっつく反応、
酸化反応が起きやすい性質となります。
上記の図のように、α-リノレン酸は酸化されやすい分子構造をしており、
酸化反応は、加熱によって促進されるという性質を持っています。
つまり加熱されたキャノーラ油や大豆油は、
α-リノレン酸の含有量が減ってしまうということです。
ODAの場合は、ここで家庭の事情が加わってきます。
ODAの母は、倹約家だったので、揚げ物油をできるだけ再利用していたのです。
最初は、α-オレイン酸を7~8%ほど含んでいたキャノーラ油も、
加熱して再利用するたびに、α-リノレン酸の含有量が減ってしまっていたのです。
そして、意識していた健康習慣がさらにα-リノレン酸を不足させることになるのです。
健康を意識した油モノの摂取回避が落とし穴?
昔のODAは、油は身体に悪いものだと信じていました。
と言いますか、太る原因だと思っていました。
そのため、サラダにかけるドレッシングはノンオイルで、
マヨネーズも太ると思ってあまり使いませんでした。
そして、我が家では、いわゆるスナック菓子を食べる習慣がありませんでした。
ドレッシングやマヨネーズは、基本的に過熱をされることがないことと
小さな容器に入れられていることが多いので、酸化が少ないと考えられます。
スナック菓子も、メーカーによるかもしれませんが、揚げた後に密閉されるので、
使われている油が新鮮なキャノーラ油であれば、α-リノレン酸は酸化によって壊されにくく、
その結果、スナック菓子を食べることで
α-リノレン酸を少しは補給できる可能性があったのです。
つまり、ODAが行っていた、ドレッシングはノンオイルで、マヨネーズは使わず、
スナック菓子も食べないという習慣は、
α-リノレン酸不足な食生活に止めをさしていたということになるのです。
節約して、健康的な食生活を
心がけていたのに、そのせいで体が痒くて
フケにも悩まされているんだね・・・
グスン・・・
ODAの家族はどうだったのか?
ODAは父・母・妹の四人家族でしたが、
父は花粉症があるものの、特に皮膚のトラブルはなさそうでした。
母も片頭痛と光線過敏症があったものの、痒みのトラブルは抱えてなかったと思います。
問題は妹で、妹はそこまでひどくはありませんが、
いわゆるアトピー性皮膚炎と診断されていました。
私もそう診断され、頭皮はステロイドローションと時々体幹の塗り薬、
あまり飲みませんでしたが、抗アレルギー薬も処方されていました。
私は頭で、妹は手足の関節に出易かったですね。
この考察からすると、ほぼ同様の食生活を送っていた妹も
やはり体の痒みが出ていたのは、全く不思議なことではないですね。
今のODAはどうなのか?
今は、頭の痒みも体幹の痒みにも悩まされてはいません。
しかし先日、久しぶりに汗をかいて体が痒くなりました・・・
そこで自身の食生活を振り返ってみますと・・・その時、α-リノレン酸が不足していました!
言い訳をしますと、最近、職場の眞隣に焼き立てを売るパン屋さんができたのです。
薬局は24時間換気扇を回しているので、外の空気が入りやすいのですが、
朝、薬局の職員用の廊下は焼き立てのパンのにおいが充満しているのです。
においにつられて、朝・昼とパンを2Wくらい買って食べていました。
パンはこんがり焼かれているし、材料上α-リノレン酸が少ないんですよね。
キャノーラ油等を使っていたとしても、キャノーラ油中のα-リノレン酸は、
見事に酸化されてしまっているでしょう。
そして、夜もドレッシングやマヨネーズたっぷりのサラダを食べるわけでもなく、
新鮮なキャノーラ油を使った揚げ物も全く食べていませんでした。
まあ、もともとその辺りのものは食べていなかったのですけれどね。
昔のようにα-リノレン酸が不足しやすい食生活が続いたのです。
何が致命傷となったのか?
一体、何が違うの?
どうしたら、痒みが出なくなるの?
魚は好きだから食べているよ!
では、ODAにとって何が一番の致命傷だったのでしょうか?
それはω-3系脂肪酸のサプリを2週間くらい飲んでいなかったことです。
このω-3系脂肪酸サプリは、元々夏にはあまり魚を食べず、夏は魚にも脂が少ないので、
不足するなと思って摂取していたものです。
サプリの摂取といっても、一日にα-リノレン酸として80mg程度の量でしたが。
冬になって、魚の脂が増え、魚を食べる回数も増えてきたので、
何も起きないだろうという油断と、パンでお腹いっぱいになっていたのもあって、
飲むのをやめてしまっていたのです。
ちなみに魚の脂には、DHAとEPAはたくさん含まれているのですが、
α-リノレン酸はほとんど含まれていません。
そのようなことは今まで気にしたことがなかったのですが、調べるとそうでした。
話は戻りまして、ODAが飲んでいるω-3系脂肪酸のサプリメント↑は、
DHAとα-リノレン酸が多く、EPAが少ないものです。
ちなみにEPAが少ないのは、売る側の事情として、単にEPAの含有量が多いと、
健康食品の枠を逸脱して、医薬品になってしまうからです。
昼食がパンになって、サラダ油の摂取が少なくなり、
サプリメントからのα-リノレン酸の供給も枯渇しておりました。
さらに、魚の脂に多く含まれるDHAとEPAは残念ながら、
体の痒みを抑えたり出にくくしてくれる作用はなく、
その結果、ODAは汗で痒みが出る体質に戻ってしまったのだなと結論づけました。
まとめ
- ODAの痒みの原因はα-リノレン酸の摂取不足
- α-リノレン酸は選択的に皮膚と毛に分泌される
- α-リノレン酸は本来はキャノーラ油や大豆油から摂取できる
- 加熱を繰り返すとα-リノレン酸は酸化されて壊れてしまう
- 新鮮な油を使った揚げ物やオイルドレッシングにα-リノレン酸は含まれやすい
- α-リノレン酸は、管理によってはスナック菓子やマヨネーズからも摂取し得る
- 健康を意識して、油分を食事で避けてしまうと、α-リノレン酸摂取の機会を逸する
- 同じω-3系脂肪酸のDHAとEPAでは、α-リノレン酸の代わりは果たせない
- 時間が経っても、根本的な体質は変わらない
まとめとしては、上記のようにというところでしょうか。
今回は薬剤師である私自身の痒みについて、
当時の食生活と今の状態を照らしあわせて、考察いたしました。
α-リノレン酸の不足による皮膚炎は、昔から報告があったようです。
最近では、健康志向がより一層高まるとともに、
様々な情報が溢れていて、何が正しくて何が間違っているかも判別しにくくなっています。
今回の私のように、痒みが気になる方は、α-リノレン酸の摂取を意識されてみてください。
全ての方に当てはまるとは思いませんが、是非、試していただきたいと思います。
最近、話題になっている荏胡麻油やアマニ油は、α-リノレン酸含有量が、
とても多いので、こちらからアプローチされるのも良いと思います。
その時は、α-リノレン酸の酸化に十分注意されてくださいね!
この度は、長文をお読みいただきありがとうございました!
もしよろしければ、今後とも応援のほど、よろしくお願いいたします!
↓ODAが服用しているα-リノレン酸入りのサプリメントです!
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