フレイルを見据えて!下げるのが難しい血糖値を下げるには?

フレイルを見据えて!
フレイルを見据えて!下げるのが難しい血糖値を下げるには?

こんにちは、薬剤師のODAです。

血糖値・HbA1cを下げることは難しいですよね?

何故難しいかというと、それは、

何十年も積み重ねてきた生活習慣を変えることが難しいからです。

今回は覚えて欲しい「フレイル」という言葉も交えて、

お話させていただこうと思います!

目次

糖尿病が生活習慣病と言われる所以

糖尿病の2型は今まで送ってきた生活習慣が原因でなる病気です。

そのため、糖尿病は地道な長い積み重ねの集大成とも言えます。

地道な長い積み重ねで到達した糖尿病の改善には、

今まで送ってきた習慣に費やした時間と、

同じ長さの時間を費やす必要があると思いませんか?

何十年も積み重ねてきた習慣

・大人になってから、スポーツと呼ばれるような運動をした記憶がない

・食事はほぼ3食、炭水化物を摂らなければいけないと思っている

・食事で摂取する栄養素がほぼ炭水化物か糖類

・ラーメンや丼ものが美味しすぎて頻繁に食べてしまう

・食事に時間をかけることは、自分の人生の時間の無駄だと思っている

上記の習慣がある人は、糖尿病にとても気を付ける必要があります。

上の記事にあるように、糖尿病の大きな原因は、

血糖値スパイクを起こす食事の積み重ねと、肥満です。

肥満は、実は脂肪の許容量に個人差があって、

太って見えるとか太っていないように見える等の見た目は、

糖尿病には関係ないということも知っておいてください。

血糖値とHbA1cを下げることは不可能ではない

お薬を飲みながら、たくさんの努力を続けることで、

血糖値とHbA1cを低くキープしていらっしゃる方は、実際にはいらっしゃいます。

でも実際の多くの方は、薬を飲みながら横ばいです。

それは何故かというと、やはり生活習慣そのものを変えることが難しいからだと思います。

私も、今からお米食べたらダメだよとか、

毎日1時間は歩くようにと言われて、それを頭で理解をして、納得しても、

それをずっと死ぬまで続けることは難しいし、嫌だなって思ってしまいます。

血糖値とHbA1cを下げるポイント

・血糖値スパイクを起こさせない食事習慣

・摂取カロリーを減らして、脂肪の蓄積を解消するカロリー制限

・血糖を上手くグリコーゲンへと変換するための筋肉トレーニング

・脂肪の許容量を増やすための有酸素運動

・血糖値スパイクを是正し、摂取カロリーが減るファスティング(部分断食)

まずは、下の図を参照に糖が血液中へ入るスピードを落とすことで、

血糖値スパイクのトゲの高さを低くできます。

次にトータルの糖の供給量を減らして、消費カロリー > 摂取カロリーを続けることですね。

また、酸素が少ない状態で筋肉を使うとグリコーゲンが消費されるのですが、

グリコーゲンは生命活動の要なので、すぐに血糖から作りだされます。

この時に特徴的なのが、乳酸が作り出されることですね!

なので、乳酸が出るような運動が血糖値を下げるには良いとされています。

糖の流れと血糖値スパイクの図

そして、有酸素運動ですが、これは脂肪も糖も減らす代わりに、どちらもなかなか減りません

一時間のジョギングで減る脂肪は10数gと言われています。

散歩は筋肉の糖の消費量が少ないので、効果は半減してしまうと考えてください。

なので、ジョギングなどの有酸素運動だけで肥満を解消して、血糖値を是正することは、

かなりの努力を要することは覚えておいてください。

将来を見据えて一番欲しいのは運動習慣!

この中で、何に一番力を入れるべきかと問われると、

やはり運動習慣を身に着けることですね。

皆さんは「フレイル」という言葉をご存じですか?

フレイルとは

加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、
複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能が障害され、
心身の脆弱性が出現した状態であるが、一方で適切な介入・支援により、
生活機能の維持向上が可能な状態像(厚生労働省研究班より)

医療職の勉強会などでは、よく寝たきり一歩手前の状態と言われたりしますが、

要は、介護をしてくださる人の手を借りて、生活を送る状態です。

ここでよく指摘されているのが、「筋力の低下」です。

運動機能が落ち、食事量が減り、その結果、

自活できるだけの筋肉を維持できていない方が、とても多いのです。

人の手を借りることは、莫大な費用がかかる!

・人の手を借りるということは、その人の時間を拘束すること

 →週に40時間人の手を借りると最低でもその人の年収分は必要。

 →仮に20時間でも、年収400万円だとしたら、200万円はかかる

・今、日本は介護保険という形で個人負担は少ない

 →人の手を借りて生活をせざると得ない人がどんどん増えた時はどうなるのか??

おそらく、自分でお金を払える人は、自分の家で手厚い介護を受けることができて、

払えない人は、運がよければ施設等で介護を受けることができますが、運が悪ければ・・・

ODA自身としては、寝たきりではないのに施設入れられるのはものすごく抵抗があります。

そうならないために、私たちは何十年も前から、

フレイル」に備える必要があるとODAは考えています。

だから、運動習慣は第一に欲しい習慣だと考えています。

特に糖尿病は、糖化タンパク質を継続生産する老化促進病ですので、

フレイル」の最大の因子となっているのが現実なのです。

運動習慣は即効性は難しいが筋肉は一生もの

糖尿病の改善という観点からは、運動習慣というのは即効性が乏しいですが、

筋肉は一生もので、「貯筋」という言葉もあるくらいです。

今後、介護の負担割合が仮に3割になったとしましょう。

週に20時間の介護をしていただくとして、その費用は年間60万円。

では、年間60万円でう運動習慣を得ることを考えてみましょう。

運動習慣にかかる費用

・ゴルフ:週1のゴルフスクールで約1.2万円 / 月 x 12 = 約15万円
     月1のラウンド 2万円 / 回 x 12 = 約24万円 合計約40万円 / 年間

・テニス:週1のテニススクールで約1.2万円 / 月 x 12 = 約15万円
     週1のテニスサークルで約0.4万円 / 月 x 12 = 約4.8万円
 
                          合計約20万円 / 年間    

・ジム :通い放題のトレーニングジム 約2万円 / 月 x 12 = 約24万円

20年後にフレイルとなってしまった時を考えると、

フレイルにならないことを考えたこの運動習慣への投資

高いのでしょうか?安いのでしょうか?

ただ、どのパターンも運動習慣がない人、運動習慣から遠ざかっている人には、

敷居が高いかもしれません。

そんな時は、ライザップのようなシステムがとても合っていると思います。

ライザップ 首都圏以外の店舗一覧

別にムキムキマッチョやスレンダーボディになる必要は全くありません。

大切なのは「貯筋」とその「貯筋」の運用を知って経験することです。

そのためには、「貯筋」の仕方とその運用方法を学ぶ必要があります。

たとえYouTubeやブログで、「貯筋」を学んでも実際に行動を起こし、

継続することは難しいでしょう。なぜなら、「貯筋」の「経験」がないからです。

費用は約40万円かかるので、決して安くはないですが、

20年後、30年後を見通した時、「フレイル」を避けるために

運動習慣を新しく得るためのこの投資は、果たして高いのでしょうか?安いのでしょうか?

「貯筋」の仕方を経験すれば、あとはフリーのジムや、

YouTubeやブログを参考にしながら、自宅でのトレーニングも可能でしょう。

そして、何より、大きな投資をしたという経験が、あなたをきっと変えます。

なぜなら、人はサンクコスト(埋没費用)をとても嫌がるからです。

投資した分を取り返そうと頑張るのが、またライザップの値段設定の良い所だと思います。

食事制限はとても難しい

後回しになってしまいましたが、血糖値の改善が一番見込めるのが、食事の制限です。

そして、一番難しいのも食事の制限です。

なぜなら、新しく習慣を作ることではなく、ずっと続けてきた習慣を変えることだからです。

そんな時は、代替を行うのがまずは敷居が低いでしょう。

例えば世の中にはこんな商品があります。

利用法はとてもシンプルで普通にお米として炊くだけです。

マンナンご飯、とてもシンプルな代替だと思いませんか?

血糖値スパイクはもちろん、カロリー制限もしてくれるまさかの代替品です。

レトルトで簡単に手に入る大塚食品のマンナンご飯を食べたことがある方は、

ご存じと思いますが、美味しいマンナンご飯は普通においしいです。

努力や工夫は大事ですが、それを続けることはとても難しいので、

こんな便利な商品を使うというのも、大切な選択肢だとODAは思います。

まさかの野菜で血糖値が下がらない・・・

そして別の食事のアプローチですが、野菜を増やすというのは一つの手です。

ただ、気を付けなければいけないのが、野菜によっては炭水化物が多いという事実です。

血糖値が下がらなかった女性

私の薬局に来てくださる患者さんで、細身の後期高齢の女性で、HbA1cがなかなか下がらない方が2名いらっしゃいました。お二人ともインスリンの分泌はあるとのことで、
食事も気を付けて運動も意識しているとおっしゃるのです。
よくよく話を聞いてみると、お一人は人参をよく食べて、
もう一人はカボチャをよく食べるということでした。
それぞれ人参もカボチャも炭水化物は多いんですよとお話をすると、
びっくりはされたものの、それから二人とも徐々にHbA1cが無事に下がっていきました。

野菜を多く食べましょうとなると、炭水化物が多いものがどうしても増えてしまいます。

葉物野菜は、炭水化物はすくないですが、軽いですからね・・・

そのため、私は基本的にはタンパク質を増やすようにお伝えしています。

摂取目標タンパク質 ( g ) = 体重 x 10g です!(体重40kgなら40g)

これって意外と摂れていないんです。これが意外と難しいのです。

今、ご自分で食べるべきお肉屋やお魚の量がパッと出てきますか?

おそらく出てこないし、計算方法も分からないではないでしょうか?

一番良いのは、かかりつけの管理栄養士さんを見つけることです。

でも、かかりつけの管理栄養士さんとかパッとみつかりませんよね?

そんなときは、数値のわかる既製品を真似して作るのも一手です。

一見、筋トレしている人向けな印象を受けますが、

普通に高たんぱく料理の参考になるのです。

牛赤身ステーキ 鶏モモ

牛赤身肉ステーキ(オニオン)×皮なし鶏モモ肉親子煮

カロリー/PFC517kcal/タンパク質:49.2g /脂質:12.3g/炭水化物:50.0g
内容量牛肉100g/鶏モモ肉100g/ブロッコリー70g/焼き野菜/玄米80g
料理の成分表

タンパク質に対して、意外とお肉の量が多くないですか?

料理の成分が判明しているので、実際に注文して食べたあとは、

それに近いメニューをネットで調べて再現するもよし、

作るのがしんどいときは、冷凍品なので、購入したものをレンチンするもよしです。

まずは、タンパク質の量が分かった料理を、実際に経験することが大事なのです。

実際「貯筋」をするときに、大切なのはタンパク質の摂取なので、

タンパク質の料理を経験し学ぶには、最適の冷凍配食だと思います。

年を重ねられると、タンパク質を摂るのが苦手になってくる方が多いです。

それゆえ、20年後を見据えてタンパク質摂取の意識と習慣も大切だなと日々思います。

ちなみにODAは、タンパク質の摂取が苦手な後期高齢のご婦人には、

をコーヒーに入れることを薦めています。少量ですが、貴重なタンパク質摂取になりますから。

フレイル」への道を限りなく遠くするには、タンパク質の摂取は本当にとても大切です!

まとめ

  • 糖尿病は変えるのが難しい生活習慣に起因する病気である
  • 血糖値とHbA1cを下げること自体は不可能ではない
  • フレイルが社会問題になっており、それも踏まえると運動習慣がとても大切
  • お金を「貯筋」に投資することは、将来を見据えてとても大切な投資である
  • 血糖値を下げるために食事制限をして、それを維持することはとても難しい
  • 健康に良いと思って野菜の摂取を増やすと、逆に血糖値へ悪影響を及ぼすこともある
  • 野菜を増やすよりも、まず摂取タンパク質量を意識してタンパク質の摂取を考える

というお話でした。

血糖値、HbA1cを下げる手段はありますが、元々生活習慣に起因する病気なので、

生活習慣を変えるというのはとても大変なことです。

しかし、発想の転換と決断で、その敷居を下げることはできます。

最大の目標はフレイルへの道を限りなく遠くすることです。

それが、日本の未来、世界の未来へつながることだとODAは思っております。

 

この度は、長文をお読みいただきありがとうございました!

もしよろしければ、今後とも応援のほど、是非ともよろしくお願いいたします!

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ODA 未来を創る薬剤師未来を創る薬剤師
メカニズム解明が大好きな薬剤師。もと有機化学の研究者。10年ほど現場の薬剤師と管理職を経験。病気等のメカニズムを分かりやすく伝えようと奮闘中!趣味は食べ物や化粧品の成分を考察すること。運動はするけれど、ある物が原因で脂肪肝・・・